ピアノの調べ

芸大を出て、プロピアニストとして活躍している古い友人から、リサイタルの便りがあり、先週末東京へ上京することに。リサイタルは芸大の近くであった。プログラムは、知っている曲もあれば、知らない曲もあったが、その中でもブラームスの幻想曲集に非常に感銘を受けた。リサイタルの1ヶ月前くらいに、ブラームスが難航していると言っていたが、難産の末に披露された演奏は素晴らしいものであった。

その晩、結婚式に出席していた会社の同期が2次会で飲もうと連絡があり、23時くらいに麻布十番で合流。赤の他人の2次会だったので、もちろん、知らない顔ぶればかりで、「誰だよ、お前」としつこくツッコマれ、アウェー感たっぷりであった。彼らは泥酔していたから、私のことなんかきっと忘れているだろう。そう願わんばかりだ。

翌朝、同期に別れを告げ、帰りの新幹線まで時間があったので、懐かしさに惹かれ、東京の街を散策。よくこの近辺を就活時代に歩いていたと思い出に浸りながら、都会に広がる青空を見上げた。こうして人間関係が続くのも、何かの縁かと思いながら。


浜松町の旧芝離宮恩賜庭園